大林組林友会教育訓練校

 

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訓練校のリモート研修のシステムについてご紹介します

2020.11.24

訓練校のリモート研修には、zoomを使用しています。
zoomは操作が簡単で、同一会社、学校等同じアカウントに属さない人の集団にはリモートツールとしては親和性が高いと言われています。

zoomは一つのミーティングルーム(訓練校は学校ですのでここでは『大教室』とします)が基本ですが、必要に応じて「小さい教室」(ブレイクアウトルームと呼びます)をいくつも設けることができます。ここは少人数のグループ学習や、自習用個室という位置づけになります。
通常のzoomの使い方では、この「大教室」と「小教室」を使い分けていろいろな教室の形を用意します。いずれも声やと画像はその部屋に居る人へしか届きません。

グループ学習を除けば、全員が一堂に会して主に先生の講義を聴くのが「大教室」、演習や課題を一人部屋に籠もって集中して取り組む「小教室(個室)」のどちらかを使い分けることになります。

訓練校でも、その2種類のパターンが、屋外実習を除く“リアルな教室“ではほぼ半々の割合で現れます。 座学一般では大教室、作図課題では個室的な没頭型のシーンが多くなるわけです。
そのため、リモート研修への置き換えを当初検討した際にはこの「大教室」と「個室」を二者択一で切り替えれば対応できるだろう、と考えていました。

ところが、いざそういう設定でリハーサルを重ねていくうちに、講師に共通した「違和感」を感じるようになりました。

一人の訓練生が、ちょっとした勘違いで教えたのと違うやり方でやっていて、質問をきっかけに講師がそれを知り、「(これはみんなにも念押ししといた方がいいなぁ……)ちょっとみんな、聞いてくれるぅー?」

こういったシーンは、教室の中では日常茶飯事、というかここが、道を誤らせないという意味では指導のポイントです。 ところが、リモート教室ではこの切り換えがすこぶる鈍重なのです。 慣れれば速くすることもできますが、所詮は一枚画面の切り替わりですから、目まぐるしく「教室空間」を切り替えられたのでは、今度は受講者はたまったものではありません。


また「リモート教室の個室」では、先生など他の人が部屋に来ない限りは、画面も音もありません。でも「リアルな教室」では、みんな没頭して静かに課題に取り掛かっていたとしても、ひそひそ相談とか、先生しつもーん、あ、アイツ結構進んでんな、とか、あくびに貧乏ゆすりまで、実はもの凄い情報が飛び交っているのです。

ですから、「リモート教室の個室」といえば聞こえはいいですが、一歩間違えれ「独房同然」という極めて居たたまれない場所になってしまうのです。

訓練校では、既存のリモートツールを組み合わせて、できるだけ実際の教室に近いものを再現しようと試みました。 以下がその概念図です。

このように、zoomの教室にブレイクアウトセッションを「半掛け」して、片足(ノートPC)を一日中個室内に固定、もう片足(iPad)は一日中大教室に固定して、一人2台使いでシームレスで聴講と演習を並行して行うという方式です。
当初のやり方と比較して、受講生側はかなりストレスフリーになっていると思います。(最初からこれでやっているので比較は出来ていませんが・・・・)

そのかわり、朝のミーティングホストは結構大変です(笑)。