• 令和元(2019)年度鉄筋コース

10月30日(水)作図実習2日目・構造図の見方講義

10月30日 (水)  訓練12日目

今日午前は作図実習2日目。専門講師は(株)小黒組の安藤講師です。

昨日のお2人とリレー型式で担当していきます。

今年の訓練生は、かなり持ち帰り率が高く、CADの作図スピードも全員だいぶ上がってきました。 これからが楽しみです。

 

午後は大林組構造設計部の平柳講師が登壇し、構造図とりわけ標準仕様書の見方について講義を行います。 今日と来週の半日2回分けになります。

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この講義は例年、訓練生以外でも聴講希望のリクエストがあり、今年も(株)小黒組から1名聴講生が参加しました。

まさに今訓練生は作図課題で、この仕様書と対峙している真っ最中。今年は多分ベストのタイミングで、構造図を作成する立場の講師と、それを使って建物とかインフラなどの成果品を造る鉄筋工の訓練生との間での講義、ができたと思っています。

昨日、課題である『O計画』の設計図を、「質疑書をつくる」という問題意識を持って読んでおいてほしかったので、ヒントを与えた上で質疑書作成の宿題を出題しました。

訓練生は、みな自分の分かる範囲で質疑を作成してくれました。

 

講義がやや前倒しで終わったのを機に、みなの質疑をまとめて平柳先生と一問ー答、「私ならこれはOKですね」「うーんこれは実際どういう使われ方されているか次第ですが?」など非常に臨場感のある「質疑応答」タイムになりました。

鉄筋工の職長が、他の鳶工や大工の職長と違うのは、「建物品質についてみた時、職長はその最も下流に居ますが、それでいながら最上流に位置する設計者とのコミュニケーションが、質疑書とか配筋検査などで非常に機会が多い」ということです。

 

質疑をもらった設計者は「ムムっ・・・スルドい質問だな」

応答書を返された職長は「フーム、そこはこだわるとこなのか」

そして基礎梁の第一回配筋検査が『初デート』(いや、『ファーストスクラム』か?)

何回か後に、「この人にならまあ、任せられるかな?」とお互いなればベストですが、ならないかも知れません。「よいモノを造る」気概は同じだと思います。唯一違うのは、「経済性を考える両者の差」に尽きるでしょう。

いづれにしても、こういった相手と紳士らしさを保ちつつ時には激しいコンタクトを辞さない・・・鉄筋工の職長に求められるのは一種ラガーマンシップのようなものなのかも知れません。(by にわかファン)