6月2021

  • 2021年度とびコース(第8期)

6月22日(火) 技能士対策学科とBIM演習

午前中は鵜飼講師による講義です。とび技能士に必要な知識を問題を通して学びました。
日常の仕事の中でOJT的に知識として身についている事柄もありますが、そうでないものも多く手こずりました。


午後は昨日学んだBIMを自分で操作してみます。
話せば長くなりますが、私自身は建設技術者の中で最もBIMの「使いしろ」が大きいのが、とびだと思っています。

とびの仕事は仮設。絶対コレという正解はなく現場ごとに答えも違い、しかも後に残らないもの。多くは経験則とカンのようなものに拠るところが多いものの、独りよがりでなく、「うん、これでいけるんじゃないか?」というイメージを共有し、何回も練り直すものです。 それには平面的な図面を介さず職人目線で直感的に理解でき、シミュレーションが随時可能なBIMの方が優れていると思います。

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6月17日(木)

訓練校で2週前に自分たちで組んだ足場を、自分の組んだ感触とわずかな写真だけで図面上に再現するという作図演習ですが、ちらほら描き終わる訓練生も出てきました。

今日から計画実習の課題は、「オーク上方ビル」に移る予定にしていたのですが、教える側で相談した結果「頭の中でイメージができているものを優先で完成させた方がいい」ということで、訓練校の足場は途中で打ち切ることなく完成を目指すことにしました。

教える方も、やりながら手ごたえを見てやり方を常に検討しつつやっている感じです。 部材の寸法をカタログから引っ張ってきて建枠など自分で部品を作り(ネット上にもたくさんあるのですがあえて自分で作らせます)、それを図上でコピーして、なるべく「借り物でも何でもいいので、自分のイメージに近いものを作る」ことを目指してやります。 

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6月16日(水) 安全衛生 (管理とICTの活用)

今回のとびコースの両輪は「鳶口」と「烏口」これに象徴されます。

つまり、仕事の基本である安全な作業姿勢と動作による足場の組立解体実習、それと言葉・図面その他いろいろな方法によるコミュニケ―ションスキルの習得です。

今日は午前中が塩家講師による安全衛生管理の初講義、午後は同じく塩家講師が、エクセルを使ったCADより「緩い」挿し絵系の作画について解説します。

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日頃工事で使う作業手順書は、各社でエクセル等を利用してその会社の定式が作業ごとにひな形として作られていることが多いですが、現場の状況を加味し内容を検討し修正しないといけませんし、何よりそれを使って職長は配下の作業員に作業の説明をするわけですから、100%文言ではまず伝わらず、多少の巧拙はあっても作業手順書には図解により直感的に理解できるところが何がしかないと到底使いものになりません。

午後はちょっと昨日までのCADをいったん離れて、「エクセルお絵かき」の道に入ってみることにします。 とはいえ、これは最後で学ぶBIMに近い部分もあります(むろん精度はないですが)

 

 

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6月15日(火) 計画演習2日目

みんなで同じものを描いて見せ合い。 なかなか個性があって面白い。

訓練生ARESの更新がらみでデータ一部消失

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6月14日(月) 計画演習初日

今日からいわゆる座学の講義と、パソコンCAD研修の、そしてある意味実技実習の延長線上ともなる計画演習が始まります。

座学の初講は、鵜飼講師による建築施工の概論です。とびの扱う足場そして鉄骨、どちらもまずこれらが精度良くしっかり作られていることが現場の安全と品質を担保します。したがってとびは自分の川下の仕事について、元請がそうであるように最低限知っていないといけません。 普段現場で何となく目にしているいろいろな工種についてもう一度おさらいしてみます。
 
 
午後は担任と副担任が計画演習を受け持ちます。
計画の訓練と言っても、とびが10人いたとして全員が計画業務をするかと言えばごく少数でしょう。
ここでは、計画の技法を教えるのではなく、「自分が、『現場をとびの立場で考えたらこうなるかな?』というイメージを、人にわかるように表現する」ことを目標にします。
 
 
もちろん、まだ彼らは十分な経験を積んでいるとは言えないかも知れません。とびとしてのイメージができるようになるのはこれからかも知れないですが、その時になって表現する方法を学ぶのは大変です。 語学と一緒で若いうちにやるのが肝要です。
 
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6月11日(金) CAD研修4日目

今日は画層を中心に、操作法というよりもCADの構造的理解が重点になります。 ですから講師の解説の時点では「?・・・なんのこっちゃ?」的な反応もありましたが、演習問題を自分の手でやりながら、「なーんだ!そうか」 ・・・・理解しているから問題を解決できるのではなく、「問題を解決する時にまさに理解する」ことも起こっているようです。

講師の先生は今日も7台のモニタPCを前に、さながらペルシャの市場のごとき喧噪状態(?)でしたが、その甲斐あってか全員理解度がよく、予定より40分早くコマンド解説/演習を一通り終えました。

パソコンを触るのが初めてという訓練生は、今年を含めて毎年必ず一定割合居るのですが、まったくそういう事を感じさせることなく、パソコン~CAD研修は順調に進んでいます。
やはり、真のデジタルネイティブ世代として育ってきているからなのでしょうか。

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6月10日(木) 訓練9日目/CAD研修2日目

CAD研修2日目です。
今日も講師スタジオはあえてスピーカーマイク1つでワイガヤモードで指導します。 混信するのでストレスも多いのですが、昨日の夕方のHRの時間に訓練生のみんなに訊いたら、「この方が(みんなでやってる感があって)良い」とのことだったので、そのままにしました。


今日もコマンドの習得をしながらたくさんの演習問題を解いていきます。 トリッキーな問題が多いのでヘルプや質問が次々に来ます。

ほとんどクイズのような問題なので、すぐに解けなくてもあまり気にすることはないのですが、この問題を解く時はこのスナップをONにしてとか、モードは直交にしてとか、ちょうど自動車教習の第二段階でやるクランク通過ではシフトはセカンドで、みたいな基本的な操作のコツみたいのがCADでもあります。



そして、一発でうまく行かなかったら多少は手間ですが切り返してその場を通過すればいいわけです。でも訓練生はやっぱり「一発で通過したい」気持ちがあります。

この訓練校講義室はwi-fi対応ですが、これだけzoomに入れると有線LANでないと容量オーバーに。


無論、みなこの後図面を描くのに必要なレベルまでは習得できています。 理解レベルを見てみて不安が減ると、そろろそ講師の方も余裕がでて来て、ときどきオヤジギャクをカマすようになります。 その都度「(訓練生の)みんなそんなの解るわけないでしょ!」と別の講師がツッこむ掛け合いも配信されてしまうのですが、これがとかく単調になりがちなリモート講義に不思議な臨場感を与えていました。 これも訓練校のリモート訓練のいいところ(なんでしょうか? 他を知らないので比べたことはないのですが)。


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6月9日(水) CADリモート研修初日

今日から土曜日までの4日間は、CAD研修。
訓練生の中にも、今回CADの習得を目標の一つにしている人は多く、訓練の大きな核になっています。

リモートCAD研修を受け持つのは、前回の鉄筋コースに引き続いてオーク情報システムの首藤講師と竹内講師、そして副担任でもある大山講師です。



今日も朝の体調確認はみな異状なし。 先週金曜日から5日経っていますから、多少はホッというところです。

午前中にやや不安だった通信回線の不具合が発生。 ネット回線の状況は場所によりそれぞれ、混雑状況にも左右され、場合によっては音声とか画像が時々切れてしまったりするトラブルが発生します。 


その都度zoomのホスト(事務局)が各会社と協力対応して解決していますが、リモート研修の初めにやるパソコンCAD研修は、そういう初期トラブル対応のことも考え、対面時より半日強時間割に余裕をもたせてあります。
トラブルがなければその分、CADの訓練がみっちり行えます。

講義を1テーマやってはそのテーマで15分ぐらい演習問題・・・を繰り返します。 

前回初めてやった鉄筋コースでのリモートCAD訓練では、モニタ機1台1台にヘッドセットを挿して個別指導していましたが、その都度即時対応する講師の方も、そんなまどろっこしい事をするよりすぐ対応してやりたいのと、せっかくみんなで勉強しているんだからちょっとぐらいガヤガヤしていた方が(リモートの場合は特に)リラックスしてできるだろうと、途中からJabraスピーカー1つでやってしまえ!となり、今回は初めからそうすることにしました。

案の定個別指導のタイミングが2、3人カブってしまった時は、講師同士7台並んだところで怒号が飛び交う・・・・・いや、訓練生自らが理解するまでそれぞれ懇切な指導をするシーンが夕方まで繰り返されました(汗)。

「とび」の職名は、江戸時代に「鳶口」という道具をもって木遣りや消防活動をしていたことに由来しますが、最近はこの鳶口と併せて「烏口(からすぐち)」・・・これは昔の製図ペンのことですから今風に言えばCADになりますが・・・とびの道具になりつつあります。

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6月8日(火) リモート2日目

昨日は担任による「初めてのリモート訓練」、まず慣れることを目的に1日いろいろな準備をしました。 目新しいものが多かったとは思いますが、もう今日からはそれらはただの道具です。 昨日習得した方法を駆使して講義を受け、質問し、課題に取り組んでいかなければなりません。 

講師の方もまだ、リモート講義のベストな方法は何か?模索しながら教えている面もあります。 それも理解度によって変えていかないといけません。 またできることなら「教えながら手を動かさせて、頭でなく手でも理解する」ことが望ましいのです。 

講師も講義役と個別指導役とに分かれてチームで講義を進めます。 今日はパソコンの基本的なアプリ、メール、Word、Excelを中心に講習を行いましたが、「ここはこうした方がいいんじゃないかな~」という、本来舞台裏の講師同士の会話も訓練生には聞こえていました。 準備不足というのではなく、訓練生の画面(訓練生全員のパソコンの画面を常時モニターしながらやっています)の反応からその時の理解度を把握して、「そこはもう一回説明しよう」とか臨機応変にきめ細かくやるのがモットーです。

今日の八潮は最高気温32度。 この地で対面実技だった先週のことを思うと、地元でリモートになった今は、熱中症のリスクもコロナのリスクも低くなっていて少し安心して訓練ができます。

 

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6月7日(月) とびコース6日目・リモート訓練始まりました

今日からは2週目、みな地元に帰ってこれから26日までの3週間はリモート訓練期間になります。

朝みな担任の私が書いて機材と一緒に送った「zoom教室への行き方」の紙一枚を頼りに、無事に元気な様子でzoomの教室に集まりました。

ネット環境は各社それぞれだと思いますが、会社の方々と一緒に、朝の短時間に「どうやってつなぐの?」と悪戦苦闘した訓練生もいたようです。サポートしていただいた皆さま、ありがとうございました。

そんなこともあろうかと、朝一のリモート講義はいきなりノートPCではなく、カレンダー連動でセットアップ済みのiPadで始めたのですが、やはり彼らはデジタルネイティブ世代なのでしょう。zoom自体初めてでも、iPad持つの初めてでも、まるでちょっと新型の工具でもみたいに何となくフツーに扱えます。

まずはiPadのzoomで通信手段を確保してパソコンのzoom、メールからスケジューラで時間割を組ませ、各々のブレイクアウトルーム内で画面共有して大教室と個室でのリモート並行進行(・・・・なんのこっちゃ?という方、気にせず読み飛ばしてください・・・・・)という「訓練校流」まで一日でできるようになりました。
画面共有のやり方のところは、「何でもいいからお気に入りのサイト」紹介コーナーにしたのですが、みな趣味の話題になり、車、時計、バイク、釣りにオーディオと、どれもこれもかなりマニアックな領域に達していて、大いに盛り上がりました。

クラウドストレージのboxも自分でアカウントを作り、リモート訓練に必要な道具の使い方はほぼ覚えることができました。
担任がboxのサイトが英語で出たのを日本語に直すのがとっさに分からず、助け舟を出してもらう一幕も。

今年のとびコースは一味違います。ぜひリモートでいろいろなスキルを習得していってほしいと思います。