• 2021年度鉄筋コース(第8期)

リモート教室の放課後

妙な縁で、リモート教育というものに携わって1年余り。 最初はがむしゃらに対面教育をなんとか再現しようと試行錯誤し、あるモノはできずに諦めたり、またあるモノは対面にない良さがあったり、よくもわるくも新たな発見がありました。

その中で、学校というものの中で、「こんなに大切なモノだったのか」と今頃思い知らされたのが、「放課後」の存在です。

なにをしているわけでもない、「居なければならない時間」を終えてもなお居る、ホッとしたようでいて不安定な時間。

これがオンラインのバーチャルな教室ではなかなか再現できません。

「そんなもの、再現する必要ないじゃん?」  ・・・・・そうですね、ただ講義が終われば「じゃまた明日ー!」とブチっとzoomの赤ボタンを押して退室していいのかも知れません。 その方がいい場合ももちろんあるでしょう。

でも、それだけでは「何かさびしい」。 石沢校長が今回の入校式の式辞の中で述べていた「雑談ができる」環境というのもおそらく同じ思いで出たものと思います。 この感覚は年齢によらず共有しうるものなのでしょうか?

「さあ、ここから30分が放課後だよー!」なんて宣言するのもヘンです。 zoomでできる操作なんて限られます。 これが一番近いだろうと思い、担任の自分が午後5時にできたことは、

「ホストを訓練生の一人に委譲して(=戸閉まりだけ頼んで)、自分は退出すること」

でした。 「場をつくる立場」にありながら、「その場に関与するのがそもそも間違い」なわけですから最初から矛盾しているのです。

どうなるかわかりませんが、今後訓練校のリモート教室の最後はそうやって閉めようと思います。